がん・その他の病気 「胃がん」
■患者数が最も多いがん 罹患数ではトップ、部位別死因2位
胃がんとは、悪性腫瘍が胃の粘膜にできるものをいう。日本人の胃がんによる死亡率は低下し
ているが、今なお死因として肺がんに次いで高いがんとなっている。胃がんの主な原因は、塩
分・脂肪分などの過剰接種、過食、飲食、喫煙、ヘリコバクター・ピロリ菌に長期にわたる感
染といわれている。
ピロリ菌は50歳以上の約7割の人が感染しているとされるが、除菌薬で除菌できる場合もあ
る。
症状により、手術と抗がん剤治療を中心に行ったりする。
早期のうちに発見・治療をすれば完治することが多い。
◇症状◇
●胃もたれ●胸やけ●胃の不快感●食欲不振●吐き気●げっぷ●体重減少●黒色の便●貧血
◇治療法◇
● 手術:リンパ節転移が無いなどの早期の場合は腹腔鏡や内視鏡による切除
● 化学療法:抗がん剤治療
★高齢者には注意が必要です!
①再発・転移の早期発見のために、定期的な健診をすすめる
②胃を切除した場合、胃の負担を軽くするために1回の食事量を少なくし、
食事の回数を増やす。よく噛んでゆっくり食べるなどの工夫をする。
☑アセスメントのポイント
●痛みはどの程度あるか
●体重の減少はどれくらいか
●食事の様子、食事は十分に摂れているか
🌸ケアプラン作成のツボ🌸
今後の見通しと支援
胃を切除した場合は、以前のように食事が摂れなくなることもあり、体重が減少しがち
です。
主治医とも、食事の摂り方などの方針を確認しましょう。
日常生活の留意点
●再発のリスクがあるため、禁煙をすすめます
●胃の切除により、食道がんと同様にダンピング症候群が現れることがあります。
食事は消化の良いものを少量ずつ複数回に分け、ゆっくりと時間をかけて摂るように
します
●食後2~3時間経って現れるダンピング症候群は低血糖が原因です。
飴などで糖分を補給することで改善されます
●食後はすぐ横にならないようにして逆流性食道炎をふせぎます
●カルシウムの吸収が悪くなるため、骨粗鬆症予防が大切です
医療連携のポイント
● 定期的な通院・検査
● 痛みや治療に伴う合併症への対応や食事の摂り方について確認
副作用・治療の影響
胃の切除により消化吸収機能の低下、貧血、ダンピング症候群など