呼吸器系の病気 「気管支炎(急性/慢性)」
■急性はウイルス感染、慢性は長期の喫煙が最大の原因
気管支炎とは、気管支に炎症の中心があって、咳や痰などの呼吸器症状を引き起こす病気の
総称です。急性に起きる気管支炎の大半はウイルスやマイコプラズマなどによる感染症です
。一般に症状が90日以内で始まる場合は急性気管支炎、症状がそれ以上続く場合は慢性気
管支炎という。急性に起きる気管支炎の大半は、ウイルスや細菌などへの感染による。
慢性気管支炎の場合は、喫煙が最大の原因であり、そのほかに大気汚染、加齢、ウイルスや
細菌の感染などによっても起こる。慢性気管支炎で呼気流量の低下が起きた場合は、COPD
(慢性閉塞性肺疾患)とみなし、分けて考える。放置すると肺性心へと進行する場合がある
ので注意が必要。
◇症状◇
●せき(夜間に多く出現)●痰●のどの痛み●発熱●疲労感●鼻炎
◇治療法◇
薬物療法 消炎剤、抗菌薬、抗生物質、気管支拡張薬(せきが強い場合)
去痰薬(たんが絡む場合)の投与
★高齢者には注意が必要です★
禁煙が最も重要
☑アセスメントのポイント
●基礎疾患はないか
●全身状態、呼吸の状態の確認
●腎機能低下などはないか
🌸ケアプラン作成のツボ🌸
今後の見通しと支援
急性気管支炎の多くはウイルスや細菌への感染により起こり、一般に予後は良好。
ただし、基礎疾患がある高齢者では、引き続き二次性の細菌感染が起こる場合があ
るので注意が必要。水分、栄養補給をして体力の消耗を防ぐ。
日常生活の留意点
●消化の良い食事で栄養補給、安静を保ち身体の抵抗力をつける
●脱水には注意が必要。こまめに水分補給
●とくに冬、室内を適切に保温し、加湿器を使用するなどして部屋の湿度を高く保つ
●ケアの際には、マスク着用、手洗い、うがいを励行
●身体状況に応じて、入浴は控え清拭とする
※急性気管支炎が長期化して慢性気管支炎となることはありません
医療連携のポイント
発熱などの症状が長引く場合は、肺炎との鑑別が必要
副作用・治療の影響
抗菌薬使用の場合、高齢者では腎機能低下などの副作用に注意