がん・その他の病気 「子宮がん(頸/体)」
■20代でも発生する子宮頚がん、閉経後に多い子宮体がん
女性特有のがんである子宮がんには、「子宮頚がん」「子宮体がん」がある。
子宮頚がんは子宮口付近に、子宮体がんは子宮内膜から発生する。子宮がんのうち約8割が
子宮頸がんであり、子宮体がんと比べて発症率の高さが際立っている。また子宮頚がんの原
因はヒトパピローウイルスへの感染によるもので、比較的若年層に多くみられる。子宮体が
んは女性ホルモンであるエストロゲンの持続分泌が主因とされ、閉経後の中高年で多く発生
する。どちらのがんも自覚症状が乏しいので、定期的な検査による早期発見が大切。
◇症状◇
【初期】●自覚症状はほとんどない
【進行】●月経時以外の出血●月経不順●下腹部痛●性交通●排尿痛●悪臭のするおりもの
◇治療法◇
●手術
●レーザー治療
●放射線治療
●化学療法 抗がん剤治療、ホルモン治療
★高齢者には注意が必要です★
閉経後の不正出血は要注意。近年は高齢者の子宮体がんが増えている。
また糖尿病、肥満、高血圧症などを有する人や未産婦に多く発症する
☑アセスメントのポイント
●行うことのできるADLやIADLを確認
●排尿回数、排尿間隔、最長排尿間隔はどうか
●足のむくみはあるか
🌸ケアプラン作成のツボ🌸
今後の見通しと支援
予後は進行度により異なります。子宮や卵巣を切除した場合には、排尿障害や便秘、
リンパ節を取った場合はリンパ浮腫などの後遺症が現れることがあります。
生活の不自由を解消し、医療との連携で生活の質を保てるよう支援します。
日常生活の留意点
●軽い運動や家事を行い、体力の回復に努めます
●リンパ浮腫の予防のため、就寝時や椅子に座るときには足を少し高めの位置にします。
長時間にわたり同じ姿勢を続けないようにします
●排尿障害では、医療との連携でトレーニングをし、自力排尿ができるようにします。
尿意がない場合は、多めに水分を摂り、決まった時間に排尿ができるよう支援しましょ
う
医療連携のポイント
●定期的な通院・検査
●排尿トレーニングの評価や実施
副作用・治療の影響
手術による排尿・排便障害、リンパ浮腫